HEAVY RAIN & BEYOND/感想 良質海外ドラマ体感ゲーム

HEAVY RAINとBEYONDのセットを買ってプレイしました。

どちらも洋画や海外ドラマのあるある満載なのが良くもあり悪くもある、荒削りな部分が多く見られる。

だけど結末を見るまでやめられないパワーを持ったタイトルでした。

気になるところ

ビジュアルへのこだわりが裏目に?

スタイリッシュな画面作りをしたいがために視認性が悪くなるというゲームはちょいちょいありますが、残念ながらこのゲームもその例に当てはまっていました。

HEAVYRAINではキャラクターの思考を表示することができるのですが、心理状態が不安定な状態だとそれを表現するために選択肢がブレるのです。

そのシステム自体は面白いのですが、あまりにも視認性が悪すぎる。しかも後半はだいたい心が不安定なので常時ブレまくってる。つらい。

他にはキャラクターが画面手前にいると選択肢まで近づいてしまい、画面からはみ出してしまうということもありました。操作アイコンがキャラクターの陰になって見えづらい場面も多数あり。

BEYONDでは操作アイコンが意図せずアクションをしてしまうような作りになっているのもちょっといただけない。加えてわりと小さいので画面がゴチャついてくると表示されているのかされていないのかもわかりにくかったです。

苦悩の押し付け

心をえぐられる感情体験、なんて謳ってはいますが、やっぱりゲームなんでキャラクターが多少痛い思いしようが悩んでいようがそう簡単に心をえぐられはしないんですよ。彼らに感情移入するのと、彼らと感情を共有できるかは別問題なんです。

さっき初めて出会った物語上どうなるのかわからないキャラクターが痛みを感じようが苦しもうが、それはプレイヤーにまで影響はしないワケです。どのような行動をとれるかというのも選択肢でしかない。

それなのに、さも「苦しそうでしょ?心がえぐられるでしょ?ココはあなたも悩むべきでしょ、ほら悩んで、ホラホラ」とクドいくらい押し付けてくるのがなんとも海外ドラマらしい。

諸刃の剣「QTE」

ムービー中のボタン操作で物語に介入するQTE。

どちらの作品でも実に多くの場面で要求され、これによってゲームへの没入感が飛躍的に高まっているように感じました。
ただコントローラーを振ったり回したりするのはどうもしっくり来ない、ボタンの操作と違って興が削がれてしまいました。

それと、難易度を高めるとHEVYRAINだとかなり複雑な操作になり、BEYONDではどの方向に入力するのか表示されなくなるので自分の意思を反映させにくくなります。

それが予測不可能な物語に繋がるという事でもあるので良い点だとは思うのですが、介入する以上は自分の意思を反映させたいというのであれば、最低難易度でプレイしたほうがいいですね。


あとこれは自分だけかもしれませんが、両タイトルともボタンを押し続けるパートでL2ボタンだけものすごく反応が悪くて、自分の意思とは無関係に大抵失敗してしまうのはなんだか残念でした。

そのパート以外ではちゃんと効いているし、他のゲームでも反応するのでコントローラーの問題ではないと思うのですが、Overwatchで酷使したボタンなので自信はありません…。

リプレイ性が低い

テキストを読むのが主になっている一般的なアドベンチャーゲームではないので仕方がないのですが、何度もやり直すためにはとても労力を使います。全くスキップが効かないですからね。それでも気になるから何度かやったけれど。

たくさんのルート・エンディングが用意されているようなので全て見てみたい気持ちはあるのですが、さすがにそれはちょっと辛い。

ただ、チャプターごとにどのような行動をすればどういう展開になったか、くらいを見る分には問題ない感じ。

気に入ったところ

引き込まれる物語

コレに尽きます!

いろいろ気になる点を書いたけど、そんなものはどうでもよくなる、とにかく先が知りたくて知りたくてプレイする手が止まらない。

ぶっちゃけアドベンチャーゲームなんだからここが良けりゃ問題ないんですよね!

あらすじはそれぞれの公式サイトでも見てもらうとして、どちらのタイトルも最後までハラハラどきどき。次は何が起きるのかな、彼はどうなってしまうのだろう、いやどうしてやろうと、あと1章だけ、もう1章だけと止めどきを失うこと必至。

ぶっちゃけたハナシ、結構矛盾とか未回収の伏線があるんですよ。特にHEAVY RAIN。でもねぇ、そんなのを置き去りにするライブ感が最大の魅力。たまらないですね!

そしてあらゆる選択、QTEの成否、しまいにゃキャラクターの生死を問わず、それに沿ってストーリーが進んでいくという点が面白い。

それでいて(プレイ次第だとは思うけど)最後にはキッチリと物語を畳んでくれて、プレイ後は充実感で満たされます。
物語へ介入できる要素もたっぷりある。

HEVYRAINの中で特に気に入っているのはFBI捜査官ジェイデンのパートです。自分で捜査し、推理して、徐々に事件の真相に迫っていくのがいいですね。自分のプレイではよく死んでいましたが。

BEYONDでは霊体エイデンでひたすら過激な行動をとる悪霊としてプレイしましたが、コレが本筋関係なくしても面白い。書いてて思い出したけどルーマニアっていうゲームがありましたね、それに近い面白さかな。

どちらも選択肢を選ぶだけでは得られない体験がありました。まさしくプレイできる海外ドラマだね。

おわりに


引き込まれる物語に上質なグラフィックと、それに介入できるゲームならではの面白さ。

アラは多く、古いゲームではあるけどプレイする価値は十分にあります。セットで4400円、しょっちゅうセールやってるからコスパいいし、とりあえずクリアするだけなら10時間あれば余裕。週末にドラマをイッキ見するカンジで、ぜひ腰をすえてプレイしてみて欲しいです。

より深く物語に入り込みたいならHEAVY RAIN、ドラマっぽさを楽しみたければBEYONDってカンジかな。

いつか本当に映画やドラマもで見てみたいですね。個人的にはサスペンスが好きだからHEAVY RAINが好みだけど、画面映えするのはファンタジックなBEYONDですかね~。


そんな感じ!フリープレイでLife is Strangeも来たことだし、いろいろとアドベンチャーゲームやっていこうかな。

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