アイマスの未来の話をしよう ~『ザ・ライブ革命でSHOW!』に感じたこと~

LIVE REVOLUTION 2016


革 命 の 時 だ !


小手先の人気取りなんてウンザリだ!

ワタシはワタシの道を往く!

ただひたすらに!

私を見ろォーッ!!

オールスターライブアンセムの登場


新曲『ザ・ライブ革命でSHOW!』がALL☆STAR EXPOのアンコールで突如としてお披露目されました!

この圧倒的なパワーを持った楽曲に一発でやられちまった同僚のみなさんも多いのでは?自分もたまらずプレイを一時中断し、かき乱された心をブログを書くことで整理しているところです。


ところでこの曲、単純にライブのシメにふさわしい盛り上がりを見せる楽しい曲だと思うのですが、それ以上に強いメッセージを孕んだもののように感じました。


ライブの様子を貼っておきますので、あの感動を思い起こしながら記事の方もお楽しみください。


アイマスは再び『いい子』やめます


軽快なスカのリズムに乗って、とっても楽しい掛け合いから始まるライブ革命。

カワイク!キワドク!ハゲシク!アザトク!

いかにもアイドルらしいアピールで初っ端から楽しませてくれますね!大きなライブのクライマックスにふさわしい華やかな空気が一気に充満してきます。


でもこの曲、ひと味違うんです。


ちょっと様子が変わり始めるのがその直後のパート


ヒロインは私でしょ!

 <は?
は?> 


おやおや、随分と自己主張が強くていらっしゃいますこと!
最近の楽曲の傾向としては珍しいですよね~、わたしNo1ってくらいでしょうか。

近くの2人の「は?」はどのような意味でしょうね。
「みんながヒロインでしょ?」なのか、「アンタじゃなくてアタシでしょ!」なのか。どっちが好みです?

アイマスの根源


そしていよいよそんなカジュアルなカンジの楽曲とは思えなくなります。
それが最も顕著に感じられたのが次のパートです。


さっきまで『誰もかれもが主役、やっぱステキ♪』

とかなんとか歌っていたその舌の根の乾かぬ内に…

我こそは!とばかりに

他のアイドルを押しのけ!

ワタシが!

(高槻さんっ!)

マジ伊織ちゃんがッ!

言い放ちます!


見つめて!

私だけ!



そうだ。

そうだよ!

だってアイドルってそうだろうよ!


READY!!のわたしNo1♪のような「トップアイドルめざしちゃいM@S☆」的ニュアンスとは全く違う。


まるでTHE IDOLM@STERのように露悪的な乙女心!

剥き出しのアイドル本能!

「トップアイドルの座だけは絶対に誰にも譲れないッ!」という確固たる意志!

勝負の世界に生きる必死さも恐れも不安も全部!


そんなのが丸ごとグチャグチャになった衝動がこの叫びには込められているんです!


このワンフレーズで自分の中で何かが弾けて、同時になんだかモヤモヤとした感情が溢れてきました。でもそれは嫌なものではなくて、懐かしさを感じるようなものでした。


そのよくわからない感情をよーく見つめなおして、どうにか言葉にするとすれば、かつてのアイドルマスターに重なった事による懐かしさだったのだと思います。

同時に、これでアイドルマスター2以降の『履き違えた団結』からアイドルが救われたように感じた安堵だったのかもしれません。

いや、正確にはアイドルマスター2で少し見せ方を間違えてしまったせいで、それをフォローするような形で陥ってしまった仲良しこよし路線でしょうか。


アイドル同士が仲良く交流している様は見ていて楽しいですよね。それを求める声もたいへん多いことでしょうし、実際それには応えてもらっていると感じています。

しかし昨今はあまりにもそちらに重点を置き過ぎているようなきらいがあるとは思いませんか?


この楽曲は、いやこの叫びは、現在絶対的な主流となっているその状況を否定したのです。

アイドルは誰しも『私が一番(でもあなたもソコソコかも)になりたいんですよ!


タイトルも相まって、これはまさしく革命だ!
自分は強くそう感じたのです。


昨今は基本的なスタンスが『みんなで』なので、「こんないい子たちを差し置いて担当アイドルだけトップアイドルにするなんて…」みたいな気になるのも当然です。「アイドル同士が対立したり仲違いするなんてありえない!」そう思ってしまうのも当たり前の事でしょう。

しかし彼女たちが目指すのは今でも一貫して『トップ』アイドルなのですから、本来他のアイドルは皆ライバルです。担当アイドル以外は超えていくべき存在に他ならないのです。


同僚のライバルを超えていくって本当にアツいじゃないですか。

そういう意味では竜宮小町は素晴らしかったと思っています。間違えてしまった点についてはいまさら言及しませんが。


この楽曲で彼女たちは、安易な団結というワードでファンを心地よくさせることではなく、貪欲に自分がトップになる熱意を再び見せたのです。


そしてその上でライバルとなる仲間と競い合い、ぶつかり合い、切磋琢磨して、今度こそ真の団結というものを見せてくれることを、自分は期待したいです。

競争した上でお互いを認め合う精神を彼女たちは持っているハズですしね。


Pの存在意義


さらに自分が感じ取った革命の予兆はこれだけではありません
続いてはこちら

汗かいてベソかいて
輝くキミを


愛してるぜぇ~!


アイドルマスターを構成する3大要素って
  • アイドル(ビジュアルやダンスも含む)
  • 楽曲
  • プレイヤー(プロデューサー)
じゃないですか。


でもこのプレイヤーってところがもはやお飾りになっているとは思いませんか?

なんというか、労働量が少なすぎるんですよね。重圧を感じるのはせいぜいフェスをやっているときくらいでしょうか。考えることもどんどん少なくなってるし。


それにアニメ以降は更にアイドルの『いい子化』と『スーパーアイドル化』が進み、本来大問題児の子までもがただの『やんちゃキャラ』程度でしか無くなっているような、それどころかカリスマ性や秘めた才能の方ばかりに焦点があたり、本当はスゴい子なんですよ~という見せ方になっています。(今作がどうなのかはまだわかりませんが)

加えてライブをやるといえばしっかりやる、営業もやる、歌詞もダンスもバッチリ。


そんなアイドルたちに、はたしてプロデューサーは必要なのでしょうか。設定上とりあえずプロデューサーを配置しているだけなのでは?

実際アニメや映画でもプロデューサーが介入することで事態が好転することもありましたが、(というかあそこに登場するプロデューサーはプレイヤーではありませんけど)大きな問題は彼女たち自身で解決していきました(それはそれで感動的でしたけどね!)


でも違うの。
本流はそれじゃダメなの。


ライブをやれば歌詞を忘れてハデにずっこけ、そのくせすぐにブーたれてヘソまげてテンション下げて、しまいにゃ理由は無いけど仕事サボって鳥見てる奴までいる。

このまま放っておいたら間違いなく埋もれてしまう、石ころと見分けのつかないダイヤの原石。そんな彼女たちを導くというプレイヤーの責任がアイドルマスターを面白くしていたハズなのです。


アイドルマスターはプレイヤーが責任感とノルマを負うことによって、ただ観賞するだけという立場では到底得られない失敗苦悩敗北を経験し、その分だけかけがえのない喜びを与えてくれるものなのです。


今は汗もベソもかくこともなく、輝いたアイドルを見ることができます。様々な形態で。

いつしかプロデュース期限も無くなり、いつの日か必ずトップアイドルになることを約束されるようにもなりました。


でもそれだけで満足していいのでしょうか。
本当にキラキラしている彼女たちだけを見られたらそれでいいんでしょうか。

もう少し踏み込みさえすればそこには何事にも代えがたいヤバいくらいスゴい世界が待っているというのに。自分はその世界を全部見たくてたまりません。

アイドルマスターがなぜ10年経ってもなおここまで熱をもっているのかといえば、共に汗とベソをかいた経験と、それゆえの感動が未だにあなたの心に残っているからではないでしょうか。

少なくともアイドルの魅力や楽曲の良さだけで成り立っているものでは無いはずなのです。


というか!

そんな堅苦しいこと考えなくても、単純にもっとアイドルのお世話をしたいじゃないですか!自分を頼りにしてほしいでしょう?そしてそれに応えたいじゃないですか!

とどのつまりそういうことなんですよ。アイマスにおいて手間がかかるということはもれなくプラスなんです。失敗もちょっとしたスパイスなんです。

だからもっと汗をかいて、ベソをかいて、それによって輝いたキミを

愛したいぜぇ~!

アイマスが成そうとする革命とは?



ここまでのフレーズを見る限り、自分には原点回帰を目指しているように聞こえてしかたないんですよね!なにせオールスターライブで披露されるという重要なポジションの曲でこのように言っているんですし!

それに何やら近日催されるイベントでも原点回帰を目指していると伝え聞きましたよ。いや、あんまりそっち方面詳しくないから踏み込むのはやめとこう。


…でもね、現実的にそうはならないであろうことも痛いほど感じています。普通に。


根拠としては、我々は鑑賞するだけという立場のアニメは好評を博し、映画もヒットしました。

だって面白いもんね~、ほんと最高だったよアニメ!

ゲームの時間を削ってまでして毎週欠かさず2回は視聴して、めったに買わないめちゃ高いブルーレイディスク(G4Uつき)まで全巻購入してしまうほどの熱の入れようでした。おまけに映画まで買っちゃったしね。アニメは続きやらないんですかね~?すごく楽しみにしているんですが。


まぁそれは置いておいて、そんな感じでべつにプレイヤーがいなくても十分に楽しめちゃうくらいアイマスのキャラクターと楽曲は超強力なんですよね。

でもそのせいなのか、ゲームの方は作品を重ねるごとにノルマは低く、お手軽で簡単になっていく傾向が強まっていきました。

それはアイドルマスターの門戸を広げることになったのかもしれませんが、同時に魅力まで削いでいったことに他なりません。


そして今やプロデューサーとは、『アイドルを鑑賞している人』となりつつあります。アイドルマスターは『アイドル』と『楽曲』というふたつの要素だけで成り立ちつつあるのです。

となればそれに対応したゲームをリリースするのはゲーム会社として当たり前なのかもしれません。

そしてそれを元に戻そうとしたとても、一度単純化した内容を再び複雑にする、減らしたボリュームを増やす、そんなことを決断できるものでしょうか


そもそもライブ革命自体があくまでも『テーマ曲』ではなく、多数ある新曲のひとつという立ち位置であることも事実で、その曲で何か言ったからって何の意味があるというのでしょうか。

というか自分が感じたようなメッセージなんてなにも込められていないと考えるほうがずっと自然なのも重々承知しています。

だいたい現状で十分やっていけてるのにわざわざ難航しそうな方に舵を切るなんてありえないですし。


でも自分は感じてしまったのです。
モヤモヤとしたあやふやなものでしたが、整理してみるとこういう事だったんです。

…いや、結局は自分が原点回帰してほしいとどこかで思っていたせいでそう感じてしまっただけなんじゃないか…?だって大前提としてバンナムがそんなよりよい商品作りのために手間のかかることをするなんてありえな…


あ、もしかしてこういうこと?

悩んでも仕方ないからめちゃポジティブなこと言うね。

革命の下地作り?



実は本当に原点回帰をしたくて、このザ・ライブ革命でSHOW!はプロデューサー側の意識を変えるためのものなのでは!?


少なくとも自分は忘れつつありました。

ぬるくて気持ちのいい、アイドル達が作り出す完成した世界を外から眺めて、たまにかかわっているフリをするだけで満足しつつあったのです。


でも、違うじゃないですか。


本当は完成品を与えられることは求めていないんです。

不完全な彼女たちを受け入れて、共に茨の道を歩む覚悟があるんです。


その気持ちをこのザ・ライブ革命でSHOW!は掬い上げたんです。

落とした石が川の底の泥を巻き上げるように、だったっけ?ハンターハンターで読んだけどまさにソレ。深層意識からその気持ちをあらわにしたんです。


本当は、もはやバンナムは真正面からゲームと向き合うことをやめているのかもしれません。

アイドルマスターチームはそんなことは無いのかもしれませんけど、とても大きな会社ですし、チームの意向だけではなんともならない大人の事情があるのかもしれないし。


それでもこのような風潮がプレイヤーに広まればそれを無視して開発することはできないのではないでしょうか。

この楽曲によって、自分のようにまた熱いアイマスがやりたい、現状では刺激が足りないという気持ちを呼び起こされて、それを求めるようになるプレイヤーが増えれば、待ってましたとばかりに原点に立ち返った、いやそれ以上に革命的なアイドルマスターを作り出す用意があるのでは!?

そして実はそれを狙ってアイマスチームがこの楽曲を世に出したとすれば、これほど嬉しいことはないでしょう!?


この楽曲はアイドルマスターチームが巨大なバンダイナムコという体制に立ち向かうべく、強烈な革命思想をアイドルの魅力でコーティングし、我々プロデューサーを扇動する目的で発信したアイドル流プロパガンダだったんだよ


妄想乙( ´∀` )
考えすぎっしょ( ^^) _旦~~ ドゾー
これがゲーム脳か(;^ω^)


なんて感じで捉えていただいても構いません、自分でもどこか「コイツおかしいんじゃねぇのか」という冷ややかな目線で自分を見ていますしね!


でもこのままではゲームとしてのアイドルマスターは終わると思います。

もしかしたらもう終わっているのかもしれません。よく似た別のゲームになっていくのかも。


アイドルマスターなんて「アイドル」と「ゲーム」というダブルの虚構、そんな虚構にマジになってどうするの、というのもごもっとも。


しかし退屈な現実では到底味わえないような独自の絶望と喜びがアイドルマスターにはあるんです。少なくともあった!間違いなく!


そんな面白いゲームが、作ろうと思えば作れるのにこのまま消えてしまうんじゃないか。そう思うだけでも自分は耐えがたく辛いんです。


どうか自分のこんな狂った感覚が真実であってほしい、そう願ってやみません。

おわりに


自分の妄想通り原点回帰・革命的アイマスを目指しているのだとしても、現状勝ち目は薄いでしょう。

でも自分は彼女たちの闘争を強く支持したいと思います。


彼女たちがこれからも輝き続けるために必要なのは、彼女たち自身がブラッシュアップされることだけではなく、アイドルマスターが面白いゲームであり続ける事なのですから。


なんでもかんでもできちゃうPS4で
革命的に想像して実現する気概のあるスタッフが作るアイドルマスター3が今から楽しみになってきました!

あ、ナンバリングにはしたくないんでしたっけ?

それでも自分はバシッと『アイドルマスター3』と銘を打って、これが本物のアイドルマスターだ!と胸を張って出してくれることを期待しています!


ま、


その日が来るまでは、しばらくこのノーテンキなプラチナスターズの世界を楽しみたいと思います。

なんだかんだで、アイドルと楽曲だけでも楽しめちゃいますからね!(台無し)


S4Uでライブ革命するときにオススメの『やよいぐんだん』です。試してみてね。


前回 アイマスPSプレイ日記@12 あずさとチョコレート

次回 アイマスPSプレイ日記@13 あずさと最強トリオ


プレイ後記
アイマスPSの感想と、アイマス3に望むこと

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